« W杯日本代表 ブラジル戦に向け、徹底的にシュート練習 | トップページ | 日本の2006W杯が終わって »

2006/06/22

W杯 髪の毛一本の可能性でもしがみつく

ブラジル戦前日 ジーコ監督会見



■髪の毛一本の可能性でもしがみつく


こういった状況(ブラジルに2点差以上で勝つことが決勝トーナメントへの必須条件)で、グループリーグ最終戦を迎えることは、大会が始まる前には考えていなかった。
前の2試合の出来が思わしくなかったために、このシチュエーションになってしまった。
確かにブラジルは手ごわいし、非常に力のあるチーム。

ただ、このチームのモットーは、可能性がある限り全力を尽くすこと。
たとえ髪の毛一本の可能性でもしがみつく。

いま置かれている立場はどういうものか、われわれが次のステージに行くためには何をしなければいけないか、選手たちと確認し合った。
すでに頭は切り替わっている。
明日ピッチの中で何をしなければいけないか、選手たちは確実に理解して、試合に臨んでくれるだろう。全力を出し切り、悔いのない戦いをしたい。



――メンバーがトレーニングでは分からなかったが?


今まで70数試合やってきて、皆さんにはすべて前もって話してきた。しかし、今回だけは語るべきではない。勘弁してほしい。いずれにしても、今までとは違ったシチュエーションとしか言えない。チームは明日の試合前に分かる。



――母国のブラジルと戦う気分は


数十年にわたってブラジルのために戦ってきたのだから、この対戦は決して気持ちのいいものではない。
しかし、この職業を選んだ以上は、今回の状況は想定していた。
それが昨年のコンフェデレーションズカップでも、今回も起こった。
(コンフェデレーションズカップとは)今回とはシチュエーションが違い、自分たちはただ勝利するだけではなく、点差をつけて勝たなければならない。
プロとしてこの道を選んだ以上、目の前にある目標に向かって、前を向いて進んでいくだけだ。

1998年のワールドカップ(W杯)のとき、ブラジルはすでにグループリーグ最終戦を前に決勝トーナメント進出が決まっていて、対戦相手のノルウェーが勝ったことがある(2-1)。
そういう経験から、

何が起こるかは分からない
と言えるだろう。
もちろん、ブラジルが気を抜いて試合に臨むとは思えないが。

われわれは2試合続けて、午後3時からという過酷な中で試合をしてきた。自分たちの一番の特徴であるスピードが出しにくい条件下での試合だった。
しかし、明日はこのような(ナイトゲームで涼しい)天候であれば、今まで以上に技術とスピードを生かせるだろう。




■困難ではあるが、自分たちのサッカーに自信を持っている



――ブラジル国内でも最近は、内容より結果を求める戦い方が必要と言われているようだが


このような質問に答えることは、非常に難しい。
ほかのチームの監督やフィジカルコーチ、自分の元同僚、個人的に付き合いのある尊敬する人々への意見としても、コメントしにくいものだ。
ただ、自分の考えとしては、サッカーは芸術性を持ち、美しいものでなければならない。
自分自身もサッカー界で生きてきてそれを目指してきたし、そういったサッカーで結果が出ることが一番いい。
しかし、サッカー界の最も重要な大会であるW杯の歴史を見ると、1974年大会のオランダ代表は世界のサッカーを変えるようなサッカー(トータルフットボール)をしたが、優勝することはできなかった。1954年大会のハンガリー代表(通称マジック・マジャール=魔法使いのハンガリー人)も、世界を席巻(せっけん)するような素晴らしいサッカーをしたが、試合では勝てなかった。その内容の素晴らしさから、彼らのサッカーは今でも語り草となっているが……。

どうしても、優勝国がそのサッカーの質を語ることになる。本来ならば、芸術性を持った美しいやり方で勝つべきだと思うが、実際にはそうではないこともある。
監督によって考え方はそれぞれ違うが、

自分は、例えば国際大会ではファウルの多い方が勝つ可能性が高いからといって、選手に対してファウルをしろとは言わない。今までに言ったこともないし、これからも言うつもりはない。

結果のことだけを考えると、実際にこの前のオーストラリア戦で80分間リードしていながら、最後の8分間で3失点してしまった。その結果が非常に重くのしかかっている。
皆さんに自分の考えを直接は言いたくないので、いろいろな例を用いて言っているのだが、考え方が違うので一概には答えにくい話題だと思う。



――ブラジルにはどのような戦術で挑むか。また、もし奇跡を起こして決勝トーナメントに進めば、次はイタリアとの対戦になるかもしれないが


ブラジルの選手と対戦するときは、すべての面において注意しなければならない。
スペースを与えてしまってはいけない。スペースを与えてしまうと、彼らの創造力と視野の広さ、そして高い能力を出されてしまう。また、マンマークで(自分たちの)体力を消費させてもいけない。
ともかく、彼らのプレーをさせてはいけない。
このような方法を実行することによって、勝利への可能性を見いだせるだろう。
困難なことは分かっているが、私は自分たちのサッカーに自信を持っている。
すでにブラジルやドイツ、イングランド、チェコなど強国との対戦ではいいものを出してきた。それと同じようにすればいい。

もし決勝トーナメントに進むことができれば、という話だが、イタリアのグループはどのチームが上がってくるか現時点では分からない。4チームとも可能性があるからだ。
イタリアはチェコと対戦するが、非常に厳しい試合となるだろう。日本もチェコと親善試合を行ったが、チェコの選手たちはインテリジェンスもスピードもある。イタリアは注意しなければいけない。
ガーナもただ勝てばいいだけではなく、アメリカ戦ではできるだけたくさんのゴールを奪わなければいけない。ガーナはイタリア戦とチェコ戦で、素晴らしい試合をした。
しかし、われわれは先のことを考えるべきではない。
もし決勝トーナメントに進むことができれば、本当に素晴らしいことだが、今は自分たちの状況を考えるべきだ。




■90分間、全員が出場する気持ちでいてほしい



――明日は先発が違うのか、それともシステムが違うのか? また選手たちにはいつ先発を伝えるのか


システムやメンバーについては今は言えない。違ったシチュエーションということだ。選手たちも現時点では知らない。
明日の試合に誰が先発し、誰が控えになっても、とにかく90分間全員が出場するつもりで気持ちの準備をしておいてほしい、と選手には伝えた。
選手にスタメンを伝えるのも、明日の夜(試合前)になる。



――ブラジルの選手たちは、ジーコを素晴らしい選手として慕っているが


選手時代からまじめにこつこつやってきて、世界のトップの選手たちのあこがれとなり、目標と言ってもらえるのは、自分のやってきたことが間違っていなかったということだと思う。
非常にうれしい。あこがれの人がいるチームに対してブラジルはやりにくいのではないか? という質問だと思うが、お互いにプロなので、敵として戦うのは当然のこと。
こちらも同じ気持ちで戦う。ただ、そのような気持ちを持ってもらえることはとてもうれしい。



――ブラジルは2戦してあまりいいサッカーをしていない。それでもブラジルにW杯本大会で勝つということは、とてつもないことだが


ブラジルも1人でプレーしているわけではない。
今までの2試合を見たが、相手も次のステージに進もうと必死で戦ってくる。スペースを与えずに、キープレーヤーをマークして戦っていた。だから決してブラジルのチーム力が落ちているとは思わない。
われわれもオーストラリア、クロアチアと戦った気持ちがあり、とにかく結果を目指して4年間やってきたことのすべてを出して戦っている。
そして明日、ブラジルとの対戦を迎える。気持ちはまったく変わっていない。
選手たちも決勝トーナメントに進むために、全力でやろうと言っている。
確かにブラジルだけではなく、今大会を見ていると、どこのチームも力が拮抗(きっこう)している。
とてつもなく強いとか、ほかの大会と違った印象が残っているようなチームはない。


あぁ、ほかの大会で見たことのないようなことが2つあった。
審判が水を飲むこと、それからグラウンドに扇風機があることだ。



<了>


Zico03

ブラジル戦を前に、記者会見で笑顔を見せるジーコ監督=21日、ドルトムント【共同】


ジーコ監督からの啓示


「髪の毛一本の可能性でもしがみつく」

「何が起こるかは分からない」




なんと言うことでしょうか!



あの世界のジーコが日本代表チームのために、

『髪の毛一本でもしがみつく』

とまで言っています。



ジーコ監督の祖国でもあり

サッカー強国でもある

ブラジルを相手にして見せる

この執念。






ジーコ監督、万歳!

|

« W杯日本代表 ブラジル戦に向け、徹底的にシュート練習 | トップページ | 日本の2006W杯が終わって »

サッカーW杯」カテゴリの記事

コメント

ジーコ

もう日本には残らないんですね

寂しいですね


投稿: バース党万歳 | 2006/06/23 14:55

もこみちさま☆


バースさんが、

さよなら

だって

意味深だニャーーーー

3ヶ月くらい、行方知れずになる人やからなー


急に、もどってくるかもしれへんしー


投稿: SP | 2006/06/23 17:44

>バース党さん

ジーコは、ドイツでのW杯後にヨーロッパのクラブを指導したいようなことを大会前から言っていました。

ちょっと寂しいです。

投稿: 新猛虎道 | 2006/06/23 23:05

>SPさん

バース党さんに、レスしちゃいましたが、

さよならって・・・・。

ジーコよりも、バース党さんがいなくなるほうが寂しいです。

投稿: 新猛虎道 | 2006/06/23 23:07

新猛虎道さん、ありがとうございます

みんないい人だ^^

これからは
みなさんのブログに遊びに行くようにしますね

よろしくです^^

投稿: バース党万歳 | 2006/06/24 00:50

>バース党さん

今、こういう風に言うのが適切なのかわかりませんが、

また、楽しく、面白く、時には真剣に、いろいろお話ができたらと思います。

待ってますよ。

いつでも、お越しください。

投稿: 新猛虎道 | 2006/06/24 00:59

なんかちょっと分かる気も・・・。

オフの世界では、けっこう家族に気使うしねぇ、あんまりNETに入りびたりでPCの前におると・・・

特に ヨ メ さ ん ・・・こわ。

バース党さんのことじゃないけど・・(笑)

さて、ニッポンは終わったけど、WCの熱い戦いはこれから本番やねぇ。

まだまだ寝不足は続くかな。

投稿: ありゃま | 2006/06/24 01:59

やっぱり世界のプレーと国の誇りをかけたWCは、面白すぎます。

これから更に、白熱したサッカーが見れますね~

GAORAで阪神対ヤクルトやっていて、もうすぐ8回裏の攻撃^^

投稿: 新猛虎道 | 2006/06/24 02:38


もこみちさま☆

片岡選手、調子が、もどりつつあるみたいですね

阪神、しばらく、模索状態が続きそうですが

なんとか、乗り切ってほしいです^^

投稿: SP | 2006/06/24 08:58

>SPさん

コメントありがとうございます。
今日は、土曜日やというのに、朝から仕事で出っ放しで、つい先ほど戻ってきました。

片岡が頑張れば、チームの勢いが底上げされます。


投稿: 新猛虎道 | 2006/06/24 22:13

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: W杯 髪の毛一本の可能性でもしがみつく:

» ゼットンにかわりまして、かりそめの客がお送りします [キリンは泣かない・・・・・・]
昨日、午後1時30分頃、ユダの密告によりgoo事務局のアナベル・加藤氏率いる特殊部隊に、 「ゼットンの戯言 Vr,2.02」が強襲され大破、炎上。現在は、閲覧できない状態にあります。 ゼットン氏は、以前より製作し... [続きを読む]

受信: 2006/06/23 00:35

« W杯日本代表 ブラジル戦に向け、徹底的にシュート練習 | トップページ | 日本の2006W杯が終わって »